人に厳しくしてしまう自分がイヤ。
すぐイライラする性格を直したい。
そんな風に自分を責めてしまう人は、ぜひこの記事を読んでみてください。
人に厳しい態度を直したいと考える人が
よくやりがちなことは、
人に見せる態度や行動を変えようとすることです。
いくら言葉選びを選んだり
話を聞こうとしたり
語尾をやわらかくしたり
このようなテクニックを使っても、
ただ我慢をしているだけで
心の中ではイライラがどんどんたまっていきます。
根本が変わらなければあなたは苦しいままです。
本人が「自分の性格は悪いから直したい」と思うのは、
表面に出る自分の態度や行動だけが原因ではなく
心の中の状態が大きな割合を占めます。
こちらの記事では、人に厳しくしてしまう性格を「根本から変える」ための方法を書いていきますね。
そもそも性格は変えられる?
そもそも性格ってなんでしょうか?
性格には「変えられない性格」と、「変えられる性格」があります。
変えられない性格
先天的に生まれ持った性格はある程度決まっていると言われています。
このような性格は変えられません。
中国で一番有名な統計学「四柱推命」で例えると
太陽みたいな明るい性格の人
剣のようなするどい性格の人
草花のような優しい性格の人
などなど、人によって根本の性格は様々です。
どれが悪い、どれが良いというものはなく、それぞれの個性です。
変えられる性格
一方で変えられる性格もあります。
これは環境などで培ってきた後天的なものです。
これは正確には性格ではなく、世の中をどう見ているかの「世界観」なので、いつでも変えられます。
例えば
・会社員の両親に育てられたら、安定していない職業に不安になる
・DVの父親に育てられたら、世の中の男性は優しいと思えない
・お金がない家で育ったら、お金がないと幸せになれないと思う
ですが、環境というのはただの事象であって、それをどう捉えるかの「世界観」で見方が全然変わります。
上と同じ例でも
・会社員の両親に育てられたので、独立したほうが楽しいと思うようになった
・DVの父親に育てられたので、自分を大切にしてくれる男性を探して結婚できた
・お金がない家で育ったけど、幸せだったからお金が全てではないと思う
性格が明るい人は、世界を明るく見ています。
いつも楽しそうな人は、世界は楽しいものだと思っています。
同様に、
人に厳しい・すぐイライラしてしまう性格の人は、「世の中は厳しいもの」という世界観で生きています。
「世の中は厳しい」と思っている世界観を「世の中は優しい」と変えるための方法をお伝えしていきます。
人に厳しくしてしまう「世界観」はなぜできる?
ではそもそも人に厳しくしてしまう「世界観」はなぜ形成されてしったのでしょうか?
怒りの根本的原因と人に厳しくしてしまう原因を考えていきましょう。
怒りの根本的原因
これは3つあります。
正しいか間違っているかの2元論しかない
怒りとは、あなたが自分の中で正しいと思っていることを相手がしなかった時、
または自分の中で間違っていると思っていることを相手がした時に発生します。
たとえば、あなたが「約束の時間を守ることが正しいことだ」と
考えているとしたら、以下のような2択の結果が待っています。
約束の相手が時間通りに来たら→当たり前
約束の相手が時間に遅れてきたら→「怒り」発動
あなたの中にはこういうプログラムが無数にあって、
そのルールにのっとって自動的に感情が生まれます。

他の感情についても、
こういうことが起こったら「嬉しい」とか、
こういうことを言われたら「悲しい」とか、
すべてプログラムがあり、 人それぞれ違うプログラムを持っています。
同じ人間はいないのに、
怒ってしまう人は、自分のプログラムと違うことをされると
「どう考えても〇〇でしょ!?」とか
「こんなの常識でしょ!?」とか言い出します。
自分の考えが全面的に正しくて、普通はみんなこうするのよと
誰もが自分の考えに賛成するものと思っているようです。
だから相手が納得するまで説得しようとして、
自分ではそのつもりがなくても相手は攻撃されていると感じてしまいます。
私も昔はよく「常識」という言葉を連発して自分を正当化していました。。。。
怖いですね~~~~
このように、「怒り」が生まれる原因は、
自分の正しさ(基準)に相手が従うかそうでないか、ということ。
何を正しいと信じているかは人それぞれであると分かっていたら、
常識なんかないと分かっていたら
自分の正しさを相手におしつけなくなり
相手の「常識(基準)」は何なんだろう?と考えるようになり
怒りに変換されることはありません。
怒りの元は寂しさや悲しさ
怒りというのは、「2次感情」だと言われていて、
その元となるのは「1次感情」の「寂しさ」や「悲しさ」です。
つまり、怒りを感じる人というのは
その前に感じている「寂しさ」や「悲しさ」をすっとばして
見ないふりをして怒りを出している、ということです。
他の言い方をすると、「素直じゃない」んです。
「寂しさ」や「悲しさ」を出すのが恥ずかしいから
「怒り」という感情でごまかしています。
例を出しますね。
・旦那さんが飲み会ばかりで家に帰ってくるのがいつも遅い。
「なんで早く帰ってこないのよ!?」と酔っぱらって帰ってきた旦那にキレる
この場合の1次感情は
「旦那さんの帰りが遅くて寂しい。ないがしろにされているようで悲しい」です。
この1次感情を見ないふり、または気づかずに2次感情の怒りを出すので物事は解決しません。
素直な1次感情を認めて、本当の気持ちを話せば解決に繋がります。
怒りは相手をコントロールするツールであると知る
これはかの有名な著書「嫌われる勇気」に書いてある一文です。
「怒りという道具に頼る必要がない 」
「嫌われる勇気」より
「怒り」とは、相手を自分の思い通りにコントロールするための道具の1つに過ぎません。
それも極めて安直で、幼稚な手段です。
怒る人はなぜ怒るのか?
怒った方がその場がスムーズに進んだり、相手をコントロールできるからです。
違う!怒りは無意識に出てくるんだ!!つい、カッとなって怒ってしまうんだ!!
と思う人。
それは違います。感情は無意識には出てきません。
その出来事が怒るべき事柄だと判断しないと怒らないんです。怒った方が効率が良いと考えるのです。
カッとなったら、一旦
「怒りでコントロールしようとしているかも」と考えてみてください。
そんな道具を持ち出す必要はないです。
「怒り」に頼らなくても、コミュニケーションは出来ますし、
その方が「長期的にみた本当の効率」はよいです。
かなりの良書です↓
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人に厳しい人は自分にも厳しい
人に厳しくしてしまう人の特徴としてあげられるのが、
「自分に厳しい」という点です。
こういう事を言うと、
「え、私ちゃんとしたいのにできない自分がイヤなんです」
という方がいらっしゃいますが、
それこそ、「できない自分を許せない」=「自分に厳しい」ってことですよね。
自分に厳しくしている=こうあらねばならないというルールが沢山あると
他人にも同じルールを課してしまいます。
このような人は意識して、「自分に厳しくしているルール」を洗い出してみて、
人にも同じルールを強要していないか見てみるのをおススメします。
イライラしない自分になる実践編
では次は、人に厳しくしたりイライラしないために、
実際に何をすればいいのか見ていきましょう。
なぜ嫌だったのか立ち止まって考える
怒りの元は、1次感情の「寂しさ」や「悲しさ」だとお話しました。
次、怒りを感じた時に、「今、私は何が嫌だったのかな?」と考えてみてください。
怒りを感じたことに「なぜ?」を繰り返し聞いていくと、1次感情にたどり着きます。
例えば、先ほどの例ですと
旦那さんが飲み会ばかりで家に帰ってくるのがいつも遅くて、ムカつく。
↓
なぜそう思うの?
↓
私ばっかり子供の面倒見ていて不公平!
↓
なぜそう思うの?
↓
私だって疲れてるし休みたい。なんでそんなの分かってくれないのか。
↓
なぜそう思うの?
↓
私の事見てくれてたら分かるはずなのに。見てくれていない。
↓
なぜそう思うの?
↓
気にかけてもらえてないみたいで悲しい。ないがしろにされているみたいに感じる。
と言うように、「なんで早く帰ってこないのよ!?」という2次感情は本当の気持ちではなく、
1次感情の「気にかけてもらえてない、ないがしろにされてるみたいで悲しい」が本当の気持ちです。
1次感情を出すのは恥ずかしいかもしれませんが、根本的解決するなら素直に出していきましょう!
「怒り」を出すのは、その1次感情を隠して自分を守るためにしていること。
怒りで人を傷つけるのではなく、傷ついてる自分の気持ちと弱さをまず認めてあげてください。
自分にゆるくなる
人に厳しくしてしまうのは、往々にして自分に厳しいので、
「自分にゆるくなる」ことを実践するのが一番の近道です。
「ちゃんとしてなきゃイヤだ」
「ちゃんとしてない自分は人からだらしないと思われる」
「軽蔑される」
と思ってしまうかもしれません。
でも、何を隠そうそれは、
「あなたが周りにそう思ってるから、そう思われると感じているだけ」です。
なので、例えば
・仕事が遅い
・遅刻してしまう
・太っている
・部屋が汚い
・わがまま
こんな人たちを軽蔑して厳しく当たってしまうなら
これがダメな事だと自分が思い込んでいるだけ。
自分がゆるくなってこのルールをなくしてしまえば、
自ずと、こういう人達を許せるようになります。
自分に厳しい人にとって、自分がゆるくなるのはかなり勇気がいりますし厳しい戦いになります(笑)
が、かなり効果はありますし、早いです。
そして自分にゆるくなって厳しさがなくなった副産物として
「人から愛される」という結果が待ち構えています。
人が人に親近感を覚えたり、好きになるときって
「何かダメなところを見て可愛いなと思った時」です。
ぜひ、ゆるさ全開で過ごしてみてください!
もしイライラしてしまったら
怒りの原因が分かって、人に厳しくなくなったとしても
やっぱりイライラはしてしまう事もあります。
怒りやイライラは、出さないと心の中で煮えくり返って腐ると、
とんでもない黒い感情でいつか大爆発するので、
きちんと小まめに出してあげてください(笑)
①ノートに書きなぐる
→誰にも見られないノートを作って、感情を出して書きなぐりましょう
②防音の部屋で大声で叫ぶ
→カラオケ店が最適です!
③クズになる日を作る
→なんでも話せる人に、意識的に心の中のイライラを出す
クズになる日を作るのはおススメです(笑)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
①人に厳しくしてしまうのは性格ではなく「世界観」
②「世界観」は変えられる
③怒りの元は「寂しい」「悲しい」
④怒りは人をコントロールする道具
⑤自分にゆるくなれば人にもゆるくできる
自分の心理を理解することは、世界観を変える近道になります。
自分に素直になって1次感情を十分に実感してみてくださいね。
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